認知された子の国籍取得届出手続
<認知された子の国籍取得届出についてー国籍法違憲判決>
そこで、結婚していない日本人男性とフィリピン人女性から生まれた後、日本人男性に認知されたフィリピン国籍の子供が、両親が結婚していないことを理由に日本国籍の取得が認められないのは違憲だとして、裁判を起こしました。
これに対する判決(いわゆる国籍法違憲判決)は実際は長いのですが、結論のみまとめると判例の規範は次の通りです。
「日本国民である父と日本国民でない母との間に出生し,父から出生後に認知された子は,父母の婚姻により嫡出子たる身分を取得したという部分を除いた国籍法3条1項所定の要件が満たされるときは,同項に基づいて日本国籍を取得することが認められるというべきである。」
つまり、多くのケースで日本人父と外国人母の子供は、父親が子供が生まれた後に認知をしていれば、届出をするだけで日本国籍の取得ができるということです。
これを受けて、法改正が行われましたので、フィリピン人の子供を中心に多くの届出がなされていくと予想できます。
ただ、偽装認知が増加するのではないか等の問題点も指摘されており、この判決が今後に与える影響は大きいといえそうです。
<参考判例>
<認知された子の国籍取得届出手続の概要>
?提出期限: 20歳になるまで
?提出方法:届書を作成し,以下の添付書類を添えて,法務局,地方法務局又は日本の大使館若しくは領事館に届け出ます。
※日本国籍を取得しようとする者が15歳以上のときは本人が,15歳未満のときは親権者,後見人などの法定代理人が,自ら出頭してしなければなりません。
届書を提出するため出頭した者が,本人又はその法定代理人本人であることを証明する書面が必要ですので,外国人登録証明書、運転免許証等を持参してください。
?手 数 料 :不要
?添付書類・部数
(1)認知した父又は母の出生時からの戸籍及び除かれた戸籍の謄本又は全部事項証明書
(2)国籍の取得をしようとする者の出生を証する書面
(3)認知に至った経緯等を記載した父母の申述書
(4)母が国籍の取得をしようとする者を懐胎した時期に係る父母の渡航履歴を証する書面
(5)その他親子関係を認めるに足りる資料
※なお,やむを得ない理由により(3)及び(4)の書類を添付することができないときは,その理由を記載した書類を提出する必要があります。
また,認知の裁判が確定しているときは,(3)から(5)までの書類を添付する必要はありません。
※外国語で作成された書面には,日本語の訳文を添付してください。日本国籍を取得しようとする者の住所を証する書面として,登録原票記載事項証明書,旅券の写し等を提出してください。法定代理人が届出をする場合は,法定代理人の資格を証する書面として,戸籍謄本,法定代理人の指定等に関する裁判書謄本,その他外国人の本国における証明書等を提出してください。
なお、当事務所では、認知に至った経緯等を記載した父母の申述書、上記(3)及び(4)の書類を添付することができないときのその理由を記載した書類作成のサポートを行っております。
また、英語、中国語、韓国語等の各種法務文書の翻訳も行っておりますので、お気軽にご相談下さい。
<サポート費用>
認知された子の国籍取得届出手続サポート費用:¥31500〜
※個別のケースにより費用は異なりますので、まずはお問い合わせ下さい。
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